電源電圧変動、フリッカ
測定の概要
電圧変動、フリッカ測定を要求する主な規格
IEC 60601-1-2, IEC 61000-3-3
電圧変動、フリッカ測定の目的
低電圧回路網に接続した電気・電子装置(以降、EUTと記す)の動作によって発生する電源の電圧変動を測定により数値化し規定の限度値と比較します。
測定方法
電気・電子装置の電源ポート(電源ケーブル)をパワーアナライザに接続し、電気・電子装置を動作させ電圧の変動を測定する。また、電源のインピーダンスを一定にするためにRIN(基準インピーダンス回路)を電源側に挿入します。
測定時の構成

合否の判定
合否の判定は法律や規格によって規定された限度値と比較することにより行います。
クラス分類
特にクラス区分はなく、以下の機器毎に試験条件および限度値が定められています。
機器分類(IEC 61000-3-3の例)
- 炊飯器
- 照明器具
- 洗濯機
- タンブラー乾燥機
- 冷蔵庫
- 複写機、レーザープリンターその他これらに類する機器
- 掃除機
- ミキサー
- ポータブル工具
- ヘアドライヤー
- テレビジョン受像機、オーディオ機器、コンピュータ、DVDその他これらに類する電気・電子装置
- 直接給湯器
- 可聴周波増幅器
- 空調機、除湿機、ヒートポンプ、業務用冷凍機
- アーク溶接装置
電圧変動・フリッカ限度値(IEC 61000-3-3規格の例)
電圧変動・フリッカ限度値(IEC 61000-3-3の例)
機器の種類により以下のいずれかの限度値が適用される。
- Pst の値は1,0以下とする;
- Plt の値は0,65を超えないものとする;
- D(t) の積算値であるTmax は、供試装置の端子における一回の電圧変化の間に3.3%を超える偏差を有するd(t) の積算値が500msを超えないこと;
- 最大相対定常電圧変化dc は3.3%を超えないこと;
- 最大相対電圧変化d max を超えないこと:
a) 追加条件なしで4%;
b) 以下の機器に対して6%:
- 手動で切り替えるか
- 自動的に1日に2回よりも頻繁に切り替えられ、電源遮断後に遅延再始動(数十秒以上の遅延)または手動再始動のいずれかが行われる。
試験配置(イメージ)
測定の対象となるEUTの置き方等に規定はありません。

電圧変動、フリッカ測定が可能な弊社設備
主な対応規格 | 設備、対応範囲 |
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IEC 61000-3-3 |
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